カプセルトーク


                        by Mr.Osawa




◎柿(渋み成分タンニンが悪酔いを防止します)



元々は、渋柿である果実を、渋みを抜くために干し柿にしたり、
甘味のある生食用にする工夫がなされてきました。
柿の渋み成分は、シブオールというタンニンで、甘柿、渋柿を問わず、すべての柿に含まれます。
渋柿や未熟な柿のタンニンは水溶性であるため、食べると唾液に溶けて渋みを感じます。
これに対して、甘柿のタンニンは、果実が熟すと不溶になり、渋みを感じません。
タンニンは植物界に広く分布していますが、
特に柿のタンニンは、優れた解毒作用を持つことが明らかになっています。

さて、お酒の悪酔いの原因は、アルコールが肝臓で分解された際に生じる、
中間生成物のアセトアルデヒド。
血中アルコール濃度は、飲酒後、約1時間でピークに達して減少に転じますが、
アセトアルデヒドはその後に増えるため、頭痛や嘔吐を引き起こすのです。
タンニンはこのアセトアルデヒドと反応しやすい性質を持ち、
アセトアルデヒドと結合して、これを体外に排出します。
また、柿に含まれるカタラーゼという酵素も、アルコールやアセトアルデヒドの分解を助けます。